白内障とは水晶体(カメラのレンズに相当)が混濁して網膜(カメラのフィルムに相当)に光が届かなくなっていく病気です。初期にはわずかな“かすみ”を自覚するだけですが、進行するにつれて視力が低下し、著しく進行すれば、目の前に出された指の数がわからなくなってしまいます。最も進行した状態では光の点滅しか分からなくなります。
原因としては加齢が最も多く、次に多いのが糖尿病です。他には外傷や薬剤、放射線によるものなどがあります。
初期には点眼や内服薬で進行を防止しますが、進行した場合は手術を受けなければなりません。手術時期はその人により必要とする視力が違う為、一概には言えませんが、本人が不自由を感じた時となります。
例えば、タクシーやトラックの運転手さんや設計技師さんでは高い視力が必要となるため、早期の手術が必要となります。
90歳を過ぎたお年寄りで、テレビが見られ、食事が出来、身の回りの世話をしてくれる家族がいる方は、視力がかなり低下しても手術は必要ないでしょう。
つまり、職業や趣味により手術時期は変わってきます。
原則、日帰り手術となりますが、様々な原因で通院が困難な場合は、当院で手術後、近隣の病院に入院し、往診する事となります。
現役世代で平日に仕事を休めない方の為に、土曜日にも手術を施行しています。
①水晶体は水晶体嚢という袋に覆われています。水晶体嚢の前面の中心部を除去します。
②水晶体の内容を超音波で削り取ります。
③残った水晶体嚢内に人口レンズ(水晶体)を挿入します。